イタリア開催のグランプリファイナルからあまり日がなく、またアイスショーのためにホームリンクが練習に使えないという状況で、全日本に向けてどれだけフィジカル、メンタルともに調整できているか、というのが、中野友加里選手に対するファンとしての懸念でした。とりわけ、ファイナル後のインタビューで、全日本でトリプルアクセルを挑戦するのが「こわい」とコメントしていたのが強く印象に残っていて、この大会が選手にとってどれぐらい大きな意味をもつものなのか、改めて感じました。
そのような緊張の中、ショートプログラムでのルッツのミス。大きな目立つミスをしない選手だけに選手本人にとっても衝撃が大きかったように思われます。あのミスの後にも笑顔を見せて滑りきった強い精神力とは裏腹に、演技後のインタビューなどを通して、選手がどれだけショックを受けているかが伝わって「大丈夫、PCSは出てる、とにかく自信をもってフリーに臨んでほしい」と念じずにはいられませんでした。 4位で迎えたフリー、6分間練習で出てきたときから、安藤美姫選手と二人、「これは来る! 今夜はこの二人がやる!」という直感がありました。そして始まったフリーの演技、リンクから遠い席から見ていたものの、「絶対に今日はミスしない!」という選手の気合いが会場の天井近くにまで届いていたような気がしました。最後のドーナツはいつもより高速に感じられ、涙で鮮やかなオレンジ色が滲んで見えました。選手本人、感極まった演技でしたが、ファンにとっても、こんなに素晴らしい演技を見せてくれてありがとう、という気持ちでいっぱいです。 今大会で唯一、残念なことがあったとすれば、女子シングルフリーの際に会場に貼られた一枚のバナーでしょう。Y・Nさんに一流の得点を、といったような文言が手書きで書かれ、ジャッジ側とは反対側に貼られたものです。テレビの放送を録画で見ているとどうも最終グループの1つ前のあたりで貼られたようです。 Y・Nとイニシャルで書かれた選手が誰か、ということについては、試合後、問題のバナーをはがした人物が、中野選手に客席からさかんにアピールしていたのを会場の反対側から見ていたので、Y・Nイコール中野選手を指している、という理解で間違いはないと思います。 あのようなバナーは選手はもちろん、選手を応援しているすべての人にとって、非常に恥ずかしい思いをさせる、不愉快きわまりない、迷惑行為以外の何物でもありません。ジャッジへの心証を害することはもちろん、選手を応援するどころか、集中の妨げにもなりかねないものです。録画で素晴らしいフリーの演技を見返す際、画面に映りこんでいるこのバナーを目にするたびに、憤りをおぼえずにはいられません。
by smile_yukari
| 2007-12-29 01:40
| 管理人より
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