5月4日から全国公開されている映画『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(原題:I, Tonya)の公式サイトに中野友加里さんのコメントが掲載されています。さらに、パンフレットにはエキシ版SAYURI衣装で演技する中野友加里さんの写真と中野さんがこの映画を観た元フィギュアスケーター目線の感想が1ページあります。
追記: 公開当日初回に観てきました。トーニャ・ハーディングというと、ナンシー・ケリガン襲撃事件のひと、というイメージが強くて、よくよく考えてみるとフィギュアスケーター、トリプルアクセルジャンパーとして、彼女を強く意識したことがなかった気がします。とりわけ日本人にしてみると、彼女の同時代には伊藤みどりさんがいて、トリプルアクセルといえば伊藤みどり、というイメージが強い、という事情もあるでしょう。 続きはMore以下で。 そんなトーニャとその夫の証言をもとにこの映画は作られていますが、この二人の証言は芥川の『藪の中』を思い起こさせるようなスタイルで食い違います。フィギュアスケーターを題材にしたシリアスなドキュメンタリーというよりも、出てくる人物が皆どうしようもない人たちばかりというブラックコメディに近いテイストで、トーニャの母親やボディガードなど、とにかく強烈な(強烈すぎる!)キャラクターたちが印象的です。しかしながら、この喜劇の登場人物たちは現実の存在でーー真相は藪の中とは言えーーシニカルに笑えるけれどもよくよく考えると哀しい、悲劇でもあるのです。 パンフレットに掲載されている中野友加里さんの感想について。以前は映画の部署にいてさまざまな作品のPRをしていた友加里ちゃんですが、今作のこのパンフレットへの感想は元フィギュアスケーターとしてのものでした。スケーターと母親との関係、負けん気の強さ、トリプルアクセルを成功させる難しさ。映画で描写されるあまりに破天荒な展開に、行間からはやや当惑気味のゆかりんの表情も思い浮かびますが(笑)。 実際のトーニャ・ハーディングの演技映像を観ると、高さのあるパワフルなジャンプで今の時代ならもっと評価されるのでは、と感じました。作中、アルベールビル五輪や女子シングルにおけるトリプルアクセルの難しさについて言及されますが、伊藤みどりさんは名のある役としては出てきません(IMDbを参照すると、クレジットされていない配役として、Oksana BaiulとともにMidori Itoがいます)。しかしながら、みどりさんが戦っていた時代のフィギュアスケートを別の角度から眺めることのできる映画です。
by smile_yukari
| 2018-05-05 10:54
| 映画
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